相続における財産調査⑶
1 はじめに
今回は、保険・証券の財産調査の方法についてお話していきたいと思います。
2 保険の財産調査
そもそも、相続手続きを行う中で、亡くなられた方(被相続人)がどの保険に入っているかが分からないという場合があります。
そのような場合にも、前回お話した預貯金の場合と同様の制度があります。
これを、生命保険契約照会制度といいます。
この制度を使い、生命保険協会に契約の有無の照会をすることで、被相続人の生命保険契約の存在の有無及びその内容を知ることができます。
生命保険契約照会制度を利用する場合、以下のように手続きを行いましょう。
①被相続人の生前生活していたご自宅等にある物品を整理して、保険証券や保険会社からの通知書等がないか探す。
②被相続人の生前所持していた通帳の取引履歴を確認し、取引のある生命保険会社がないか確認する。
③それでも、生命保険契約の存否や内容に疑問があるときは、生命保険契約照会制度を利用し、生命保険協会に生命保険契約の有無の照会を行う。
④判明した保険会社に連絡し、契約内容の確認等を行う。
3 証券の財産調査
証券の場合において、どの証券口座を被相続人が保有していたか分からないという場合は、証券保管振替機構に対し、照会を行うという方法があります。
これにより、調査時点の口座開設先の情報を知ることができます。
もっとも、振替株式等の銘柄名、取引履歴、保有残高についてまでも確認することができないため、照会結果を踏まえて、各証券会社、信託銀行等に問い合わせる必要があります。
なお、証券の場合も非上場株式のうち機構取扱対象でないもの、外国株式、国債、社債等の口座が開設されている証券会社、信託銀行等の一覧は確認できず、そのため、照会結果に出ていない株式等がある可能性がある点ご留意ください。
4 さいごに
今まで3回にわたりお話したとおり、財産調査のためには必要書類の準備や各機関とのやり取りなど相応の労力や時間がかかります。
そのため、相続手続きにご対応されるのが億劫であるなどといった場合には、弁護士などの専門職に依頼することもお考えください。
次回は、財産調査の前提となる、相続人調査についてお話していきたいと思います。



